カリヴィス

ここに一人、吸血鬼に襲われて自分も吸血鬼になってしまった男がいる。 名をカリヴィス・パヴァルドー 心優しい彼は人を襲う衝動には駆られることはなく、生き血をそこまで多くは必要としなかった しかし、全く老いない、姿が変わらない彼に違和感を感じた人々は、吸血鬼だと迫害をしたのだった。 吸血鬼になって最初の100年は人に危害を加えぬよう、自分の身を上手く隠す立ち振舞いと相手を信じ込ませる話術を学んだ 次の100年はさらに長い人生を歩むための知恵を。 次の100年はそれでもなお切り抜けることができない状況を打開するため、そして来たるべき時のために今まで手に入れようとしてこなかった攻撃魔法や体術を学んだ。 そうしてそこから長い月日が経ち...彼は飽きてしまった 初めてふと気がついた。人間はどんな形であれ、私に成長するキッカケをくれていた。飽くことなく成長してきたのは人間のおかげであるのだと そこで彼は人間と接したいと思うようになった。これまで自分を迫害してきた種族だとしても。　 「不老！不死！誰もが目を輝かせる最強無敵の能力！だからこそ！！...退屈だ。今だけは私を楽しませておくれ？人間。 「私は友達になりたいのさ、そうだな...気軽にカリちゃんとでも呼んでくれ。」